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引用・参考文献
「総論 教養と学問の前に」で使用した参考文献を挙げる。
興味がある者は、更なる勉学のために、参考にしてもらいたい。講義の目的上、厳密性よりも大枠が理解できることを目指したため、以下の参考文献の内容を噛み砕いて使用した。その分だけ、学問的な厳密性などが損なわれていることは否定できない。したがって、厳密に学びたいのなら、参考文献に当たるようにしてもらいたい。
記号の意味
◎ | 全員 |
○ | 大学生以上、あるいは、さらに勉強をしたい高校生 |
・ | 余裕がある者 |
主に論理的思考と問題解決に関する文献
◎野矢茂樹 『論理学』 東京大学出版会
高校生でも頑張れば読める論理学の入門書。もう少し具体的に言えば、高校を卒業して大学生になるなら知っていて、使えて当然の知識の内容で構成されている。
論理的思考の基礎を体系的かつ網羅的に習得したい人は是非読むことをおすすめする。
○野矢茂樹 『新版 論理トレーニング』 産業図書
上書籍の練習用の書籍。論理的思考をドリル形式で問題を解いて練習することができる。知識は覚えるだけでなく実際に使うことで身につく。
○照屋 華子、岡田 恵子 『ロジカル・シンキング』 東洋経済新報社
就活前の大学生や若い社会人が、論理的な思考で物事を考えることを学ぶために使われている書籍。商売(ビジネス)向けの内容なので、高校生には早いだろう。
と言っても、内容自体は何も特別なことをしていない。講義で学んだことが十分に身についていれば、商売(ビジネス)の知識を拾いながら読めば、ついていけるはずだ。
・照屋 華子 『ロジカル・ライティング』 東洋経済新報社
上書籍の続刊。論理的思考を用いて、報告書を書いたり、発表をしたりするための書籍。
こちらは、上書籍『ロジカル・シンキング』が習得できていれば、必ず必要というわけではない。書くこと、発表することに重点が置かれているが、内容の多くは重複しているからだ。
・アンドリュー・J・サター著/中村起子訳 『図解主義!』 インデックス・コミュニケーション
物事を図解して考えることの利便性を説いている。
○野崎昭弘 『詭弁論理学』 中央公論社新社
強弁や詭弁について解説している。古い書籍のため時代を感じる部分もあるが、詭弁を学ぶうえではそこまで気にならないだろう。
講義で適宜使った専門知識に関する文献
・吉川洋 『マクロ経済学(現代経済学入門)』 岩波書店
マクロ経済学についての経済学学部生用の教科書。「入門」と謳っているが、学部生のためなので、教養のつもりで読もうと思うと骨が折れる。本書を使うのなら、それを覚悟の上で読んでもらいたい。
・伊藤元重氏 『マクロ経済学』 日本評論社
高校生や大学教養レベルならば、こちらの方が平易であり、おすすめできる。
・マンキュー 『マンキュー入門経済学』『マンキュー経済学Iミクロ編』『マンキュー経済学IIマクロ編』東洋経済新報社
・スティグリッツ 『スティグリッツ入門経済学』『スティグリッツミクロ経済学』『スティグリッツマクロ経済学』東洋経済新報社
皆も一度は耳にしたことがあるだろうアメリカの超有名な経済学者の本。マンキュー系で攻めても、スティグリッツ系で攻めても、いずれしろ基礎から丁寧に説明されている。入門から順に読めば、高校生でもある程度は理解できるはず。
ただし、3冊もあり重厚なものである。読み通すと時間がとんでもなくかかるので、学問の前の基礎的な勉強が重要な高校生は気をつけてもらいたい。
・キング(Gary King)、コヘイン(Robert O. Keohane)、ヴァーバ(Sidney Verba) 『社会科学のリサーチ・デザイン』 勁草書房
社会科学の研究者に向けた方法論の教科書。大学院レベルだが、勉強熱心な学部生なら、なんとか読めるだろう。理系の者も、社会科学が自然科学にどのように近づこうとしているのか、何を行っているのかを理解しておくことは、学際的な研究に非常に有益である。ぜひ一度読むことをおすすめする。
・江藤裕之 「healthの語源とその同族語との意味的連鎖−意味的連鎖という視点からの語源研究の有効性−」『長野県看護大学紀要』2002, no4, p.95-99
・Richard P. Feynman, The Feynman Lectures on Physics, Addison–Wesley
日本語:ファインマン『ファインマン物理学〈1〉力学』『ファインマン物理学〈2〉光・熱・波動』『ファインマン物理学〈3〉電磁気学』『ファインマン物理学〈4〉電磁波と物性』『ファインマン物理学〈5〉量子力学』 岩波書店
物理学の教科書。理科系で物理を勉強する人にとっては、どこかで出会う書籍だろう。大学に入って興味があれば少し読んで見ると面白いかもしれない。
◎Charles Eames Jr 映画の書籍化powers of ten
人間を中心に、巨大な世界・宇宙の規模から極小の世界・素粒子の規模まで、10xを使って観察する映画。具体的な物として自然科学の対象を認識することができる。ぜひ一度見てもらいたい。
・文部科学省「平成17年度学校基本調査 学部系統分類表」 web
・厚生労働省 健康日本21(総論) 第6章 人生の各段階の課題 web
・東京大学 web
それぞれ、年齢区分、学問の分類・組織などを参考にした。
・ポパー 『果てしなき探求〈上〉―知的自伝』『果てしなき探求〈下〉―知的自伝』 岩波現代選書
科学哲学者ポパーの思考の産物、実証と反証についての考え方と例を引用させてもらった。興味のない者には、死ぬほどつまらないかもしれないが、示唆に富む本である。ぜひ一度読んでみてもらいたい。
・廣松渉 編 『岩波哲学・思想事典』 岩波書店
・思想の科学研究会 編 『哲学・論理用語辞典』 弘文堂
哲学や論理学の厳密な定義や用法を知りたければ、これを参考にすればよい。ただし、「事典・辞典」であって、一般的な解説書というわけではないので注意してもらいたい。
・ロジカルシンキング.com web
・Powerful Problem Solving(英文) web
論理的思考をビジネスにどう応用するかを解説しているサイト。発想法や整理法で参考にした。ビジネス向けなので、大学生以上が読めばいいだろう。
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